2010年04月26日

ストレス

スーパーマーケットで買い物をしていたら、父の日のアナウンスがあった。
ああ、今年も父の日なんだなあ、今年は、いやもうずーっと送れないんだな、と思ったら、突然ごごごごごーっと悲しみが押し寄せてきて、あんまりにも突然だったので、自分でもびっくりした。

あまりにびっくりしすぎて、逆に「なんだなんだ?!」と自分を制御し、冷静に観察しようとして、結局泣くでもなかったのだけれど、潜在意識の中で私はちゃんと父の死を悼んでいるのだなあと思った。
自分では否定したくても、私の中の父の遺伝子が、悲しみスイッチを入れまくるのかも。

ただ、買うべき品物はいくつか忘れてたわ。

社会的再適応評定尺度、という、いわゆるストレスの原因を数値化したものがある。
家族の死は、数値が高い。それだけストレスが高いということだ。
ま、クリスマスなんかも、項目にあるんだけれどね。お楽しみも、ストレスになるわけで。
大学の進級、小僧の新しいサッカー生活、新しいPTA活動、戸惑う介護、軽い持病、不安定な仕事と生計、整理したけどまだいくつかある、ボランティア、地域活動……あらあら。
ここ二年以内に、父二人を亡くしているのも、大きく加点されるストレッサー。
過去24ヶ月を遡ってストレスの原因を加算していくのだが、計算してみると「430点以上の80パーセントが、近い将来病気になる」という指標で、私は圧倒的にぶっちぎっていた。
あんまりにも高得点。ちょっと自慢したいほどの数値だった。これで一病息災な私って、すごくね? 
変化の潮流の中で「うわーい、うず、うず」とか喜んでいる阿呆は私ぐらいで、普通なら飲み込まれまいと必死にもがくべき事態なのかもしれない。

意識してなかったが、こりゃ、レッドゾーンだ。
今まで、「見えていないものはないもの」だった。
ま、単純って、くよくよしない分、悪いことばかりじゃないと思ってたんだけど。

どんなストレスでも、ウェルカムトラブルのドM体質で、私は自分の対処能力を信じているので、多分大丈夫だと思ってきた。打ちのめされたときでも、「この経験は成長の糧」「最後に笑うのはオレ」という魔法の言葉で、かなりあっさり立ち直ってきた。
でも、今ちょっと弱っているんだなという自覚だけはしておこうと思う。
つまんないことで、きりきりしがちだった、今日。これは、弱っている信号だ。
考えてみたら、弱ってたって、いいんだよね。野生のイルカじゃないんだし。渡る世間に鬼などいないわ。
弱っている自分と、うまく付き合っていこう。

母の日は、幸い、贈る相手がいる。
そう思うと、ちょっとうれしい。なんでもない日常が、うれしい。

2010年04月26日 22:35