2008年07月28日

ザリガニその3

忙しく時が流れています。
右腕がもげそうに痛くて、これはいったい何の痛みだ!こつにくしゅ? 昔の少女マンガの世界? と思って手帳をひっくり返すと、二日前に地元の子ども祭りで綱引きやったんだった。
地域のサマースクールの打ち合わせ、娘と私のお琴の浴衣会(発表会)、小僧、初の上のカテゴリーでの試合……で、手帳が真っ黒です。
そのひとつひとつがすごーく楽しい瞬間だったんですけれど、だから夢中で全力疾走しているわけですけれども、こう凝縮されていると、記憶はすぐに真っ白になっていくわ。
オーストラリアの友人と東京見物してブルーマン見たり、三日一緒にいて別れるときにお互い泣いちゃうほど意気投合していたり、ニューヨークから友人が帰ってきたり、下田に行ったり、気が合うママ友がニューメキシコ出身の日本通がを連れて遊びに来てくれたり、と、なぜか怒涛の海外ウィークが終わって、先週が地元密着ウィーク、さて今週は何があるのか。手帳真っ黒すぎてで、よくわからない。

そんな中、ザリガニがご臨終。
喧嘩したのか、朝、はさみがもげていたメス。痛かったろう、さぞ痛かったろう。
環境のよい無臭空間では、とんだDVもどきがあったのねとはさみだけ片付けて、身を隠す場所をもう一つ作ったのだが、夕方、勝利者だったはずのオスが腹を天に向けて、今度は全く動かなくなっていた。無傷なのに。
メス、片バサミで何をどうして殺ったのか。毒でも盛ったか。いや、水中だし。もう、この小さな水槽がサスペンス劇場状態である。
家庭菜園のプランターをお墓にしたら、娘が「ええええー、そこ!?」ととても気味悪そうに言う。
しかし、すでに「はなの舞」で380円の有頭大エビフライが、大好物だったにも関わらず食えなくなっているほどザリガニに愛情を傾けている私に、娘の声など何も聞こえない。
障害者と化したメスがいて、異臭を放つ別の水槽にはオスがいて。
田舎の見合い婆ぁや仲人婆ぁの心理が完璧に理解できた瞬間、私は脱走兵のオスを、そのメスにあてがってみた。このオスは、なかなか気骨がある。骨に守られた体で、気骨まである。なんたって、はさみの上げ方、威嚇の仕方が勇ましい。案外、そういうザリは優しいもんだよ、ちょっといい夫婦になるんじゃないかと、おばちゃん、思うんだけどさぁ。といいながら、しゃーしゃー威嚇する赤い気骨を、無臭空間の水槽に放り込む。
もはや、小僧より私が夢中になっているなあ。
脱走兵を監禁していた、異臭のする自然を模した水槽は、徹底的に洗って匂いを最小に。これはカルキを抜くために、水を汲み置くバケツがわりにしよう。
一夏、ザリガニ臭いことを覚悟していたが、あっという間に解決してしまい、それはそれで寂しい気持ち。
翌日、メスが冷たくなっていた。いや、最初から外殻は冷たいんだが、固まって動かなくなっていた。
赤い気骨のオスは、ヤドカリのように植木鉢にこもっている。お前、いったい何をした!
うむむむむむむ。
メダカは元気に我が物顔で泳いでいるし、タニシもよく動く。なぜだ! とりあえず、残った一匹を大事に大事に育てよう。

手をかけるのは面倒くさいという言い方もできるんだけど、手をかければかけるほど面白くなっていくのもまた事実で。
ほら、あっさりいく恋なんか、ちっとも面白くないじゃない?それと同じ。おばちゃんはもう恋は卒業なので、ザリガニで「面倒欲」を満たすのだ。
たかがザリガニに振り回されている自分をどこかで嗤いながら、だからいろんなことに頭を突っ込んでいくわけだ、面倒が大好きだったんだ、と、また己を知る。
さて、今日は、午後から区のとあるボランティアに参加することになっている。ひとつ、頑張りましょう!

宣伝も張り切って。
http://yorosii.exblog.jp/
今回のネタは大喜利です。

2008年07月28日 07:13