私の愛用の辞書よりも厚い本を、福助はもくもくと読んでいた。
深夜、がばっと起きだして、電気をつけて読み始めたときにはどうしようかと思ったが、本に夢中になれば徹夜は当然だった昔を思い出すと、今、彼はとっても幸せな時間を過ごしているのだなあと思う。
無理やり寝かしつけて、今朝、寸暇を惜しんでやはり攻略本を読んでいる福助を見ると、これはこれでなんだか感動的ですらある。
彼はおおむね、マリオギャラクシーを相方のそばで見学しているのだそうだ。
死ぬのが怖いから。闘うのが嫌いだから。負けるのが悔しいから。
自分じゃ、あまりゲームをしない。
しかし、誰よりもよい記憶力で、どこがどうなっているのかを覚えていくことに快感があるらしい。
そりゃ、攻略本は福音だわ。
オトコなら潔くやられて強くなれ!という気もするんだが、任侠道かよ、いいえ任天堂です。と自分突っ込みして、相方の旅に随行する「うっかりハチベエ」のポジショニングも悪くないと思い直す。
ゲームを愛し、しゃぶりつくすように、攻略本を読む。
魚だって骨まで食べた方が、栄養たっぷりだからね。
そういうこともあるのかと、またひとつ時代に触れた気分。
人生最初に熟読し、愛読する本は、攻略本という子どもも多いのではないか。
関係者の皆さんの言葉が、子どもたちの人格形成に大きな影響を与えます。
なにとぞ、よろしくお願いします。
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