2014年電子書籍の収支

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去年は鈴木みそというマイナー漫画家がAmazonのKDPだけで10,006,057円の利益をあげた。ということで話題になりました。
1000万円というネームバリューが強烈で、じゃあそんなタイトルで一発本を出しましょう。
とこんな本も出しました。




「電子書籍で1000万円儲かる方法」
漫画家のうめ先生(原作の小沢さん)との対談本で、全部文字の本です。
値段はなんと1400円ですよ(紙の本)
そんなの売れるのかなあ、と心配していたら
「大丈夫。みそ先生の本なら絶対売れます」と太鼓判を押されたものの、蓋を開けてみたら予想以上! にびっくりするほど売れなくて、担当者も頭を抱えておりました。
紙の本はあっという間に本屋から消えましたが、電子版はコツコツと売れているようです(笑)
もうね、びっくりするほど売れるような時代じゃないです
。細く長く途切れないようにやらないとね。

やっぱり電子だって、そうそういつまでも売れないでしょ。と自分でも言っていましたが、2014年の収支があがってまいりました。
あなたの予想はいかほどですか? 3割くらい? 半分もいけばいいほう? オレの去年の予想は6割くらい。というところでした。
さあ! それでは注目の数字を発表して行きましょう!
古い順にいきますか。
まずは

販売数 5,401部 
185,045円
5,400部はなかなかの数字だと思います。
1冊100円で売っている本なので35円の利益しか無いのです。なので金額は18万円ちょっと。
去年の部数と合わせて2万7千部に近づきました。
もうちょっとで3万部というところです。

これに今回からはより正確に、貸し出した代金も集計してます。
正しくは「オーナーライブラリー」と言いまして、Kindleの専用端末を買った人や、年間契約をしている人は、1ヶ月に1冊。オーナーライブラリに登録してある本に限って、無料で読める制度です。
「無料で読んですいません」と書き込んでる人が時々いますが、オーナーライブラリーの本は、読まれた冊数分、大量にプールされた金額から一定金額が著者に支払われる制度でありまして、去年はざっくり一冊あたり220円くらいになりました。
350円くらいの本を売るのと同じ金額が入るのです。
なんと、限界集落(ギリギリ)温泉1巻の場合は、売るより6倍以上高い! 不思議な話ですね。
何冊貸し出されたのかと言うと、

貸出分 469冊
105,352.25円

小数点があるので面倒ですが、ざっと10万5千円。

計 290,397円

となりました。1冊で30万になれば十分じゃないですかね。次!

販売数 2291部
 641,480円

値段が四倍になったのに半分弱の人が継続して続刊を買ってくれました。

貸出数 372部
 83,366.68円

計 724,846円


販売数 2,307部
 645,960円

貸出数 240部
 53,280.72円

計 699,240円

不思議なことに二巻よりも三巻の方がわずかながら売れてます。去年二巻を買ってくれた人が遅れて三巻を買ったってことなのかしら?
小数点は見にくいので、トータルでは切り捨てにしました。
実際の振込はどうなっているのか、そこまで細かくチェックしていないのでわかりません(笑)

販売数 3,313部
 536,515円

貸出数 231部
 51,695.48円

計 588,210円

最終巻です。3巻より1,000冊も販売数が増えているのに、売り上げは低い。
これは4巻だけ99円セールを1週間やったからですね。その期間だけで1,585冊うれました。
ああそうか。それに引っ張られて3巻が売れたので、2巻との逆転現象が起きたのか。
安売りすると確実に数字が増えるんだけど、どうなんだろう。
そうやって一時的に売り上げを伸ばすことより、値段をある程度高い設定にして、高くてもあなたの本は買うよ。という読者と長くつながっていった方がいいのかもしれないんですよね。
その点はずっと悩んでいる部分です。
値段はとても難しい。だから面白いとも言えるので、何度も安売りしちゃあ、わあ売れた売れた。と喜びたいという気持ちもあるんですよ。

この「限界集落(ギリギリ)温泉」は長くじわじわ売れてくれているようなので、まだ読んでない人はぜひ。
今NHKでドラマ化しているしね。って違う違う!(笑) あれは似ているタイトルだけど全然違う原作の人のお話ですからっ! 何の関係もございませんっ。

「ギリギリ温泉」全体として去年の4割くらいの売り上げですね。次。

販売数 1,440部
 351,010円

貸出数 353部
 78,896.86円

計 429,906円

30%を双葉社にキックバックする契約でやっております。が、途中から計算が面倒でやってませんでした。
年に一度でもこうして丁寧に計算することで振込もできるというわけです。
振込手数料及び消費税はこちらで持っております。とか言っているんだから遅れずに振り込めや。←オレ。
すいませんどうも。

販売数 3,156部
 39,1715円

貸出数 405部
 97,494.86円

計 489,209円

去年1700部しか売れなかった「マスゴミ」ですが、今年は3000部を超えました。
これも安売りで数字を伸ばしたので、売り上げは去年とほぼ変わりません(笑)
でもそれでいいんです。いいんです。(二度言った)

販売数 897部
 22,8947円

貸出数 159部
 36,381.17円

計 265,328円

事故から4年目になりました。本の売り上げはそこそこですが、今年も50万円ほど寄付を続けていきます。
ホールボディカウンターを置いている、福島の病院に直接出したいんだけど、赤十字が無難かなー、などと考えてます。


販売数 166部
 40,670円

貸出数 39部
 8,626.16円

計 49,296円

錦織圭の活躍で、かつてないほどのテニスブームが起きている昨今、エガリテも売れているのではないか。と思っている人をがっかりさせて申し訳ない。
まったく伸びません。
テニスする人は読むといいと思うよー。これ面白いよー。
フルカラーで90ページくらいあるんだよー。
画像解像度が昔作ったので低いんですよ。えーと夏までには解像度をめっちゃあげたキレイなバージョンに差し替えます。
(今買おうと思っている人は買ってからでも変えられますので、忘れない今のうちにクリッククリックw)


販売数 9部
 315円

海外向けに翻訳した「放射線の正しい測り方」です。
315円。
これって案外普通の電子書籍の売り上げなんですよね...。
ちなみに海外でも2冊売れました! って完全英語翻訳なのに海外2冊で日本9冊って。逆じゃね?




販売数 8,687部
 1,972,277円

貸出数 1,301部
 298,202.34円

計 2,270,479円

来ました! 貸出を含めて約1万部。
ここまで行くと200万円を超える金額になって、紙の単行本印税を大きく上回ります。
これがコンスタントに行ってくれれば未来は安心。と思うんですが、電子書籍界隈では非常に注目された「ナナのリテラシー」ですが、一般的には話題になることも少なかったのか、紙が売れてないのです。
どっかで聞いたような話だと思ったら、このエントリーの最初で書いてましたね。
オレ紙の本が売れない作家のようです。
読者が早々と電子化したからなのかな? ということでこの問題はちょっと深刻なので続く。


販売数 4,090部
 1,141,110円

貸出数 592部
 142,772.04円

計 1,283,882円

電子書籍の事情を書いた1巻から、ゲーム業界へと切り替わった2巻。
「ガチャは麻薬と同じ!」という漫画のセリフがクローズアップされて、RTなどでかなり拡散されたので、これは伸びるのではないかとほくそ笑んだのですが、セールスはぼちぼち。
電子書籍4000部はまったく問題のない、いい数字ですが、何度も言うように紙がねー。1万部の本が売れないんですよ。
出版社としては紙で2万部は売れて欲しいので、連載を続けるのが難しいと言われてもしかたないのです。
なかなか世界は厳しい。
というわけで「ナナのリテラシー3」最終巻が3月末に出ます。終わっちゃうんですよー。いやー、残念です。
考えようによっては全3巻なので買いやすい。ということも言えますよねっ。もう最後だから描きたいこと描いて終わりにします(笑)

しょっぱい話になってしまいましたが、電子の販売はそれほど悪くない、というか出来すぎです。
全部合わせて


7,091,112円

700万超えですよ! 
ここには入っていませんが、エンターブレインから出ている「銭」は時々謎の金額が振り込まれて、どれが何冊どこで売れたのかさっぱりわかりませんが、およそ100万以上になっているでしょう。「電子書籍で1000万円儲かる方法」の数字もこれからです。(いいとこ20万円くらいかな)
電子雑誌での連載「でんしょのはなし」の原稿料も300万円を超え、トータルでは去年を超える金額になってます。

かと言って今年もいいかと言うと、大変に危ない。
大きな連載が2つ終わりましたので、今年は4分の1くらいに収入が落ちそう。
ちょっといいかなー、と止まっているとたちまち転落です。
ジェットコースター人生ですね。もうしょうがない。それでいいや(笑)
新作出たら読んでくださいね。