2011年08月31日

8月31日

夏休み最終日。
でも、もう都内の多くの学校では新学期が始まっていたりする。
この去りゆく夏の切なさと豊穣の秋の始まりが交錯する、8月31日は、すごく好きですごく嫌いな日だ。

今朝、明治神宮まで車で娘を送りながら・・・試合当日に寝坊をするのも珍しい・・・街がすっかり秋の空気になっていることに驚く。この夏の締めくくりが、今日の中学生大会の新人戦だ。二年前、初めての大会に胸が震えた。4回射って、一回当たり、それで決勝まで残ったんだったな。
ずーっとずーっとずっーと出番を待って、5分。
当たっても「よしっ!」と一言声をかけるだけ。
それで終了。
結果はどうでも、本人が「自分の射」を極められたかどうかが最も大事な競技である。つまり、「当てにいく」ようなフォームでは例え全部的に当ててもダメだということだ。当たらないと決勝に残れないんだけど。いやもうそのあたりが、徹底的に武道な感じ。指導者でなければ到底口は挟めず、指導者であっても踏み込めない、選手の志なのである。
忍耐。
娘の弓道を通じて、サポーター道を悟った。

小僧のサッカーにも口出ししなくなった。
結局、小僧のものだから。私は必死で走る小僧をただ見ているだけだ。勝っても負けても、ベンチでも。
私には、どんなスター選手より、ちびくろ小僧が、スターに見える。

本日、我が家のスターは夏休みの自由研究を。
「結晶」のキットを買いに行って、ラフを書き、あとは結晶を作るだけというところで、結晶ができなかったらしい。痛恨のミス。っていうか、ミスすぎる。
できなかったことを書けばいいじゃないかと言ったが、「失敗から学んだことは人に公表するものではない。・・・あ、ちょっと長谷部みたいだな」などとかっこつけて主張する。(註)長谷部選手はそんなこと、おっしゃってませんよ。
心を整えつつ、頑張っていただきたい。

そして、私はこれから娘の大会へ。
新人戦だが、当然三年生も弓を引くのだ。
遅刻の車の中で、彼女は自分の前回のビデオを見てイメージトレーニングしている。
ううーむ、そういうところだけ見れば、イッパシの武道家のようだが、しかし、日常生活において言いたいことはたくさんあるなあ。
初心に返って、ただ弓を持つだけで、引くだけでうれしくてうれしくて仕方なかった頃を懐かしみながら、明治神宮での時間を過ごせればいいと思う。あの時、P子を勇気づけ、応援してくださった先輩をしっかり思い出せればとてもいい。

結果ではなく。
その過程において、彼らはとても多くのことを学ぶ。中学時代の部活は、本当にいいものだなあ。

・・・そうだよ、結果じゃないんだよ、小僧。結晶ができなくても、いいんだけどな。
「いや、オレ、プリズムにしたから」
七色に変幻自在だな。それもまた、サッカーで器用貧乏な小僧らしいわ。

じゃ、いってきます。


2011年08月31日 09:22