2011年01月20日

バラの湯

おかあさん、どうしてもこれがほしい!!
というものが、サッカーの道具だったりお勉強の道具だったりすれば、おかあさんだって考えるけどね。
バブのローズガーデンの湯だったりするとね……。
小僧はバラの花が大好きだ。
世界で一番美しいものは薔薇の花なのだそうで、じーっと眺めていると幸せな気分になるそうだ。
で、昨日立ち寄ったスーパーで、ローズの湯4種類パックを見つけちゃったのね。
「贅沢は敵」
「ええええー、でもさあ」
「ほしがりません、勝つまでは」
という、戦時中のキャッチコピーで却下され、小僧はすごすごと棚に返そうとした。
強い。命がけの時代に生み出されているコピーの力は強い。
「炭酸ガスで疲労回復……今の僕に、いちばん必要なものだと思うんだけどなあ」
と、しょんぼりしている。
待たらっしゃいっ!
疲労回復、それは今の私にも必要なもの。部活で忙しい娘にも、仕事で忙しい相方にもな。
確かに昔、♪この街は戦場だから〜と歌われたけれども、そして今なぜか我が家は戦時下のような状況だけれども、しかし!
生活に潤いがあってもいいのではないか。
ではないか。ではないか。
ここのところ、ものすごーくいろんなコトを頑張っている小僧に、バラの花をあげるぐらいはいいのではないか。
ではないか、ではないか。
20パーセント引きだの半額だのを買うばかりが、スーパーマーケットのあり方ではない。ワイン一本より安く、一週間以上のバラの湯が楽しめる、しかも4種類も!。バラの湯なんて贅沢が過ぎる気もするけれど、温泉にいくことを考えたら……と、自分に対して理論武装して、買ってしまった。
普段はなかなかお風呂に入りたがらない小僧が、そそくさと湯に浸かりにいく。
王様気分でしょ?と風呂をのぞくと、ショワショワ溶けるバブを尻に当てて喜んでいた。どんな優雅な王様だよ。

しかし、これが大当たりで、すごーくいい匂いなのだ。
風呂の水が紫というのはちょっといかがなものかとは思うのだが、照明をおとしてゆったりつかっているたけで、ゴージャスなお妃様気分になるのだ。シャンペンか何か持ち込もうかしら。頭の中は、リッツホテルである。この後のレセプションパーティーに、私は何を着ていこう。
って、お外に向かう空想が真っ先に来るってことは、相当な疲労回復効果といえるんじゃないかしら。


たったひとつのバラの湯から始まる想像のストーリー。安いお買い物でした。


2011年01月20日 11:37