2009年10月06日

あるデートの話

ある日のこと。
「代田橋にステキな雑貨屋さんがあるんだよ。夢のような品物が揃っているんだ」
と誘われて、小僧と一緒に電車の旅。
試合の帰りに、ここはいいと思った。商店街もステキだから、何か食べて帰ろうよ。と、まるでデートのお誘いのようで。

ところがついてみると、そこは昭和の香り漂うおもちゃ屋さんでありました。
……交通費かけて、これか?
小3の夢は、44歳の夢とはすれ違うわね。

確かにステキなたたずまいと、いい品揃え。今から35年前なら、私も夢中になったかもな。
一通り見て、欲しいものは「イナズマイレブン」のカードだというので、却下して帰りました。
ムシキングカードの轍を忘れたか。
トレードが下手すぎて全部かっぱいでいかれて、その上、欲しがられると気前欲あげちゃって、カスカスしか残らなくて、結局見る影もなくなったムシキングカード。
君はまた「コレ欲しい、頂戴」といわれたらあげちゃうんだろう。そのために、おかあさん、150円は支払えない。お父さんがどんなに大変な思いをして働いているか知っているかい? カード一枚で、おにぎり一個分だ。練習後、おなかがすいているときに、お前、イナズマイレブンのカードが食えるのか? 
ムシキングは、本人もなかなか痛かったようで、ダダをこねることもなく、あきらめました。
経験は生きるわね。失敗は尚のこと。若いうちに、失敗しておくに限るわ。

おいしい坦々麺を食べて、帰りました。

2009年10月06日 15:46