2008年08月27日

演劇教室

子どもたちと遊ぶのは楽しいなあ、まったくもう!
ボランティアで、朝から「子どもの演劇教室」を手伝ってきた。
三時間腹式呼吸でしゃべり続けるのは、最近鍛錬していない私には厳しかったりもしたし、途中情けなくも実際に腹筋がつったり、外郎売の口上では噛んでしまったりもしたのだが、そこは子どもの勢いでなんとでも。
演劇は、板の上で唯一、うそをついたり悪いことをしてもいい場所。
自分で自分の心と体をコントロールして、伝えたいことを伝える場所。
だからこそ人が大好きになって、命が愛おしくなって、誰よりも優しくなれる場所。
苦しいときには、演劇だよな。人類の英知だ。
そんなふざけた素敵な逃げ場があることを、私は常々子ども達に伝えたいと思っていたから、知人から話があったときに二つ返事で引き受けた。
ああ、こういうこと、仕事にならないかなあ。
子ども達の可能性と笑顔に触れているって、なんていい商売なんだろう。すごい元気になっちゃって、笑いが止まらないっていうか、叫びだしたいっていうか、走り出したいっていうか、もうどうしていいかわからないほど興奮状態だ、私が。
そう、私が。
でも、もちろん子ども達も、十分テンション高かったけどな。
弟が苦労して入った業界第一位の某企業をスパーンとやめ、教職とるために大学に行きなおしたとき、親族はこぞって「バカだ」と言ったが、いや私なんか誰よりも大きな声でバカバカ言った気がするが、彼はものすごくおいしい場所を知っていたんだなあと思う。今、学校の熱血先生だ。いいなあ。
今から教職を目指すのは無理だけど、世田谷区にあるボップという遊びの基地の先生ならできるかな。あれは資格がいるのかな。
演劇教室だからというわけではないだろうが、三時間にぎゅっと凝縮された小さなドラマもたくさんあって、最初はもじもじしていた子が、徐々に物怖じしなくなって、最後はにこやかに堂々と帰っていく姿を見て、ボランティアだけど得られた報酬は本当に大きいなあと思う。
毎日やってくれればいいのに。また来てね。また来年も会おうね!なんて挨拶を交わして、こういう教室をやろうと思った知人を、マジすごいわと尊敬した。
これ、いくら出したって買えないもんな。子ども達の変貌、どんな名演技より、感動的よ。

子ども達の夏と、私の夏が終わっていく。
別れがあって落ち込んでも、また新しい出会いが必ずある。
今日は、子ども達に心から「ありがとう」と言いたいと思った日。

2008年08月27日 13:32