2008年06月12日

楽しいことを探しに。

ああ楽しかった!
久しぶりの営業はいいなあ。
って言ったって、旧友とじっくりしゃべったというだけのような気もするんだが、二時間あまり企画を出し続けるのはとってもとってもとっても楽しかった。
やっぱり営業に行こう。
多少迷っていたんだけど、これから好きな雑誌には、営業をかけてみよう。

こういうものです、貴誌で書かせてください。
……うわー、なんか懐かしいわ。

すぐに仕事にはつながらない。
そこが全盛の頃とは違うところだ。
[鈴木ゆう子作品ファイル]に出てくるグラビアのヘアメイクも、かなり時代を感じるものばかりだ。
近年引き受けたゴーストライターの仕事や、ついでに某文学賞次席の作品なんかもお持ちするが、これは雑誌向きではない。
ただ、あの頃より確実に引き出しが増えていることを再発見して、それはそれでなかなかいいプレゼンテーションができている気がする。何より、焦りがないのがいい。ゆっくり相手の言うことを聞き、そこから練り直していける余裕があった。
若さを失った分、得られるものは必ずある。

私にとって仕事はもっとも楽しい遊びの一つだったんだなあ。
ライブや寄席や演劇やテニスや子育てや少年サッカーやP活やボランティアやブログや音楽や内職、そういうのの楽しさと変わらない。
お金がもらえる分、真剣味が多少違うだけだ。
遊ぼう。もっと遊ぼう。ああ楽しかった!と思えることを、もっともっといっぱいしたい。
何か一つの道を究めるのも素敵だと思うが、何か一つだけを追求していると、私の場合は煮詰まるみたいだ。いろいろな人と会い、新しいことを見て、味わって、見つけて、聞いて、触って、考えて、体験して……時には失敗もして、学んで、また賢くなって。
雪だるま式に、楽しいことを身にまとっていきたい。

昨日行った、神保町の街というのが新鮮だったのかもしれない。
合羽橋に行ったときも、同じようなことを感じたのだった。
いゃ、あれはまた別の意味で新鮮な経験だったのかな。
メンバーは、いしかわじゅんさんのお嫁様と、横山宏さんのお嫁様と、鈴木みそのお嫁様、という、「自宅仕事でべったり24時間一緒に過ごすことが基本の夫婦の妻という希少種」。
希少種が三人も集まると、なんかこう、すごい開放感なのだった。これが実に快適で。
しゃべりっぱなし驚きっぱなし笑いっぱなしでね。
三人の夫達に共通するのは大変な話好きという点で、多分盛り上がったら徹夜で話し込むのも辞さないタイプなのだ。そういう相方に日々鍛えられている嫁同士というのは、なんかこう、すでに「同志!」なのである。普通とは違う感情が芽生える、愛おしい友人なのである。脳みその使い方が似ているというか、はみ出した立ち位置が似ているというか……。
たとえば、
「最近相方が忙しくて、一時間ぐらいしか話せてないなあ」
と私が言えば、およそ私が所属する集団では「え。一時間も!?」驚愕されるだろうが、二人は、何事もないように、
「ああ、それは少ないねぇ」
と、すんなり話が進むあたりが。

ああ、こういう時間がずーっと続けばいいのに!と思ったのは、合羽橋でも神保町でも。
楽しいことは、待っててもなかなかやってこない。
営業にも行こう、遊びにも行こう、新しい街、かわり行く街にたくさん足跡をつけよう。

2008年06月12日 09:17