黄金週間
ゴールデンウィークには観光地下田だ。
相方の実家が観光地って、こういうときにいいかもしれない。ただし毎回長期休暇には渋滞必至だから、今回はちょっと思い切って、スーパービュー踊り子でビューと行くことにした。ビューだなあ。ビューだ。うふふ。
今年は初の茶摘体験をしたいなあ。アカネだすき にすげの笠〜である。はぁ ちゃっきり、ちゃっきり。などと張り切って母に打診したところ、きっぱり断られた。
姉は今、六時起きしてみかん農業を手伝い、一日中結構な重責を担う会社での仕事の後、父と兄の見舞いを欠かさない。一般職に就く彼女の体力にはかねがね敬服していたが、いや増して、スーパー体力である。電話ボックスでむりむりむりっと着替えをしているんじゃないかというほどの、スーパーぶりである。
みかんのかごは一個15キロ、それを背負って山道を上下するんだそうだ。
そこにこの時期、茶摘の作業が入り込むのだ、遊びじゃないのよ茶摘は。みんなくたくたになっているのだ。五月は静岡県民の指先に力が入る。(憶測)。信じられないほどのお茶を消費する人たちは、お茶で鋭気を養いつつ、ずんずん茶摘をしていくに違いないのだ。普段からコーヒーばっかり飲んでマッタリしている東京者に摘む茶葉など、きっとないのだ。
茶摘はまだしも、みかんは腰痛もちのお前には無理だと言われて、その通りだと思った。
しかも、足がなければ姉に迎えにきてもらわなければならない。駅から歩ける場所ではない、何しろ、携帯は圏外なのだ、いまや海外でも通じるという時代に!
トイレ掃除だけでも来いと呼びつけ、何もできないことを責められたって文句は言えない役立たずな嫁なのに、母はまず仕事の効率を考えた。そして私の身を案じて、帰郷に及ばずといってくれた。ありがたい。椎間板ヘルニア抱えて、慣れない農作業して、みかんの木から落ち、私まで腰の骨を折ったら、それこそ笑うに笑えない。
Gペンより重いものを持たない相方も、体力があるといったところで走るばっかりでは意味がないし、娘は姪その2と遊びたがってきっと立派な労働力である姪その2の働きを邪魔するし、小僧は一人でつまんないよとかいいながら山道でサッカーボールを蹴って、ついうっかり下まで転がってしまい、大泣きするに決まっているのだ。……あらー、えらく、役に立たない一家だったのね、うち。
というわけで、最近やけに気が合う姪その1と会えないのはなんとなく寂しいが、ゴールデンウィークは、東京残留組と決定した。
かあさん、ねえさん、ごめんよー、こっちでゆっくりさせてもらうよー。
さて、何しよう。
2008年04月26日 21:31