2008年02月22日

新刊のご案内

エンターブレイン社刊、銭六巻と、流出者ナガレモノ。
ビームで連載中の「銭」六巻はいよいよエロの値段の結末と、葬儀の値段。主人公にも新展開が。
……っていうか、あの、このブログを当初から読んでくれている人はよーくご存知の、植物状態の義父との経験が、ちゃーんとストーリーに生きています。「万華鏡」過去ログを、サブストーリーみたいに楽しめるという特典つき。
安い特典だ。
転んでもタダじゃ起きないのが作家だなあと思うんだけど、転んで起きられなくなった義父への気持ちをちゃんと真正面から作品に昇華させている。もちろん、義父はまだつやつや元気で、彼のおかげで私たちは実にたくさんのことを学んでいます。おじい、あっぱれ!
そして「流出者」は、まさにいろいろなところに流れ流れた作品の寄せ集め、もとい集大成63編。現在、連載中Get Navi(学研)「おひろめ」をはじめ、取材エッセイモノがメインになっています。比較的、お子様にも安心な健全商品でございます。

買うと、きっと、いいことが。
って、これは詐欺まがいになってもいけないんで、ええーっと、買っていただくといいことがあります。鈴木家に。

ついでに、十五年前の私の恥ずかしい写真入り、「アジアを喰う」(双葉社刊)も、未だに好評発売中です。
これは新婚旅行の細腕アジア放浪記。今では10キロ肥えてたくましくなってる私の、まだ若かりし頃の結婚写真までさらしているページがございます。そこだけ回収したい(悲願)。
同じ10キロでも、毎日の走行距離で、当時よりさらに絞り込んですっかり健康オタクになった相方は、今、鳥ササミ缶ばかり食べています。近づくと餌を食った後の猫のような匂いがする、立派なオヤジになりました。

先日、相方とちょっと吉祥寺に出かけて、一緒にタイレストランでランチを食べました。
吉祥寺は漫画家としてファミ通に連載中、でもまだ単行本も出ていなかった若き相方に出会った街。私にとっては、力いっぱい仕事して力いっぱい遊んで、わが世の春を過ごした街でした。当時はまだバブル真っ盛りでしたけど、街の様子は今もそんなに変わりません。
そして、結婚した後、アジアひとまわりして、老後はタイに暮らすと決めて、再び舞い戻ってきたのが吉祥寺でした。だから、吉祥寺を一回りすると、すっかり新婚気分に戻るという……。私だけ新婚気分で、相方はきっと象つかいになったような気分なんだと思いますが。
タイでよく見た光景です。バナナを象つかいから買って、象に与えるんだよ。
買うと、きっと、いいことが。

思えばずいぶん遠くに来た気がします。増減の幅こそアレ、体重も変わり果てました。シワもシミも、毛並みもいろいろ、若い頃とはまた別物になってます。
でも、これからが円熟の時代。かもしれない。
鈴木みそ、よろしくお願いいたします。
http://www.misokichi.com
ブログからアマゾンに飛べます。
←あ、ここのリンクから鈴木みそのHPに飛んで、二日前の日記に詳細が。

2008年02月22日 14:13