2007年11月12日

スポーツの秋

wiiでは常に団子勝ち、プロ級の小僧、いい気になってテニスコートに行く。
21センチのテニスシューズに履き替え、素振り。なかなかよいフォームだ。
隣には17センチのテニスシューズを履く少女。
この、一緒に打たせてもらった子が、光栄にも将来有望な英才教育を受けている子で。
頭一つ小さな彼女との大きな差に耐え切れなくなったのか、バーチャルでは無敵の自分と現実では敗れない敵ばかりの自分とのギャップに耐え切れなくなったのか、15分で挫折。早っ!!
「次は、何やりたい? ストローク? ボレー?」
というコーチの声に、
「……サッカー」
と答え、休憩時間に持ってきたボールを蹴って落ち着く始末。

水泳のクラスがどうしてもあがれず、すでに3ヶ月もの間、延々背浮きをしている。
このままだと僕はラッコになってしまうのではないかという危機的状態である。
しかしどうしても左の足首が硬いと再三言われ、言われれば言われるほど意識してがちがちになっていく彼なのである。
先日、体育館で無防備に馬とびをしている子どもたちを見て、「危ないから頭をさげて。頭をいれなさい」と母親たちが注意していた。でも、誰一人として聞かない。ああ、これは!と思って、とっさに「へそを見るようにして!」と叫んだら、みんなちゃんと頭を隠すようになった。
スポーツは感覚だから、言葉で説明するのは難しい。福助が本物のラッコに進化してしまう前に、あるいは水泳の時間にもサッカーボールを蹴りたがる前に、何とかしなければならない。

できなくてもいいのだ、できないことはあって当然なのだと、今後ぶち当たるたくさんの壁も想定して、軽い挫折感をたくさん味あわせようと思っている。
スポーツというのは、わかりやすくていい。
福助はまだ逆上がりができない。一輪車にも乗れない。
体操王国ニッポンを背負うには体が大きすぎるし、中国雑技団に入れる予定もないので、それはできなくてもぜーんぜんかまわない。案の定、やろうともしない。
ちょっとだけトライするそぶりを見せても、次の瞬間にはサッカーボールを蹴っている。

猿め。

親猿の相方は、毎日10キロ走って、とうとう駅伝にまで出た。テニススクールはまだ続いている。カラオケで声帯のトレーニングにも余念がない。
姉猿の娘さんは、この秋、試合が立て続けだ。英語劇では派手なダンスシーンもあり、これまた汗びっしょりでがんばっている。

私は今日も一日、子どもの関係で、あっちこっち自転車で走り回っていたが、自分の時間をうまくコントロールできずにイライラするばかりだ。ちっ、今日は歩くことすらできなかったぜ。ウォーキング猿と化したとカミングアウトした途端、邪悪なサタンが私のお散歩の楽しみをとりあげる。 
ああ、何かスポーツしたい。
スポーツを望むのが贅沢なら、スポーツのようなことでもいいんだが。
……と、勢いで書いていて、何だろう、スポーツのようなことって。

2007年11月12日 23:23