2007年09月26日

満月の夜に

中秋の名月に、娘を産んでいる。
今度11歳だから、もう12年前のことだ。

微弱陣痛で三日がかりで産んだ。
考えてみると、今なら丸一日陣痛が続いた時点でさっさと切ってくれと言うだろうに、当時の私は頑固だったなあ。
ほぼ飲まず食わず寝ずに三日。
薬でいったん陣痛止めて仮眠して食事して仕切りなおそうと指令を受けた途端、怒涛のいきみが始まって、一時間足らずで生まれた娘。
何しろ進みが速すぎるために助産婦が1人でてんぱってしまい、宿直の医者が間に合わない。
で、
麻酔無しであの一番やわらかい場所をハサミで切ったのだった。針で指先つついただけだって酷く痛いのに、ハサミで! じゃきっと。
広島弁なら、じゃきっとじゃき。いや、広島まったく関係ないけど。
それが出産で最も痛かったこと。
これは安産と言うべきなの、難産と言うべきなの?

担当医が「驚異の体力だね、鈴木さん」と笑っていたが、実際、私もそう思う。海亀以上だね。
産み終えた後に見上げた満月が、あまりに美しかった。
今でも、その時の光景ははっきり思い出せる。
そうだ、娘を満月と書いて「みづき」という名前にしようと思った。いつまでもこの感激を封じ込めておきたかった。

バーチャファイターを夜通しやっていて、だからだいぶ遅れて駆けつけた相方は当時まだ32歳。まるで小僧だった。父親らしさなんてかけらもなかった。
産みたての私を思いやる言葉もなく、うわー、うわーと騒ぎながら娘の頬をつついていた。アラレちゃんがうんこをつつくみたいに。木の棒こそ、使わなかったけど。

名月に乗じて、私が娘の名前を提案すると、
「だめだよ、そんなの。鈴木まんげさんって呼ばれるから。俺がクラスメートなら、絶対呼ぶね」
と得意げに、即座に却下したのだった。

……成長したなあ。
娘も、相方も。
今年の月も、美しかったです。

2007年09月26日 01:42
コメント

じゃきっとじゃき。
    ↓
じゃきっとじゃけー。

私なら、最後はじゃけー、と言うかな・・・。
(広島人ざんす)
ちくちくと縫われるのが痛かった。
針が通る度、心の中で「うっ」・・・
男には分かるまい。

Posted by: あんな : 2007年09月26日 17:01

>男には分かるまい。

失神しそうです、読んだだけ・・・・・でぇ・・・
ダメぽ

Posted by: トロ〜ロ : 2007年09月27日 04:43

1歳の子を産んだのは何年前? 1年前だよな。
11歳の子を産んだのが12年前とはこれいかに。
くもんに行く必要があるのは誰でしょう。
あと、バーチャファイターではなくトバルNO-1というゲームでした。似ているようでまったく違いますから。

Posted by: 教祖 : 2007年09月29日 11:54
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