2007年07月30日

教育

土用丑の日。
デパ地下では1850円で蒲焼きを売っていた。丼にすれば一人前の量。親子三人分で……ええーっと。
ちょっと迷って、夕飯は無添加自然食で知られる柿安のお弁当にする。
まあ、うなぎなんてもんはね、もともとこんな値段だった。うなぎを食べるのは特別な日だったもの。
「何で今日はこんなにうなぎが?」
と、不思議がるP子に、土用だからねと答えたら、
「うそ。今日、月曜じゃなかった?」
とベタなボケをかましていた。

嵐の中、出かけていった池袋演芸場は楽しい時間だった。
P子、初の寄席デビュー。白鳥師匠のネタにきゅーきゅー笑っており、喬太郎師匠以外にも腹を抱えて笑いつづけ。
帰りは興奮したのか、手がつけられないマシンガントーク炸裂だった。
しかし小5に、ちゃんと落ちのある話や笑いをとりに行く気のきいた展開を期待するのは到底無理というもので、きちんと話ができるようになるまで、あとどれぐらいかかるのだろうか。だんだん可愛い娘の四方山話というよりは、セミがションワションワ鳴いているのと変わらない感じになってくる。
思春期の男子って大変だな、こんなつまんない女子の話を、睾丸膨らませた勢いでちゃんときいてあげなきゃならないんだもんなと、ちょっと思った。
それとも男子はこういう話が好きなのかな。あるいは最初から、セミの鳴き声にしか聞こえていなくて、「鳴きやんだら交尾」とインプットされているのかなと、そんなことを考えながらP子の弾丸をスルーしていた。

それでも、セミを差し引いてもおつりがくるほど、とてもとても楽しかった。
P子とたっぷり過ごせたのも、いろいろと収穫があった。
まだ庇護されている内は、方便で子どもが合わせてくれているんだろうが、ひとまず同じ趣味というのは実にありがたいものだなあ。と、思う。

帰りの駅にジャニーズ系のポスターがあったので、これはなんていうグループ?ときいてみたら
「知らないよ、こんなの興味ないもん。ジャニーズより断然、落語家の方がかっこいいからね」
……何か、私はとても間違った教育をしているのではないか。コンサートより寄席がいい、というのはまだいい。でも、「落語家のほうがジャニーズ系よりかっこいい」というのは、やはり何か育て方を間違えている気がしてならない。
友だちに洒落で軽口を言ったことが、本当になりそうで怖い。
「それより、柳家一門をもっと知りたい。いいよね〜柳家」
と、本当に彼女の口から聞いて驚いた。※数日前の日記参照

鈴木家の人なんだよな、P子も。
並居るデパ地下のお弁当コーナーの中から、寄席に持っていくなら焼鯖寿司と生春巻き! と、迷いなく選ぶところなんか、子どもらしくないもんな。
そして、私はそんなへんてこなP子がとっても大好きなんだから、教育がひねくれるのは仕方ないのだ。
なんだっていいんだよ、P子はP子だ。
何か将来の望みがあるかときかれたら、ないと即答するね。私の子どもだもん、たいしたことはないのはわかってる。何も期待してない。
だけど、幸せがどういうことなのかだけは、ちゃんと教えるよ、これでも親だからさ。
「楽しく笑って、腹いっぱい」
私の価値観だけど、そこは譲らず、押し付ける。
そういう友だちと、そういう恋人と、そういう仲間やそういう家族をつくれるといい。そのために、頑張れという。
楽しく笑って、おなかいっぱい食べてりゃ、たいていのことは解決する。私の場合はね。
セミの鳴き声的マシンガントークから大人の女の武器として使えるトークに成長する過程、ちゃーんと笑って、楽しく過ごして、おなかいっぱいでいられるように、おかんも頑張って教育しよう。
ええーっと、そういう視点から見ても、落語は、実に、いい教材になるなぁ。また一緒に行こう、これも勉強だと都合のいい言い訳を見つけちゃったことだし。

2007年07月30日 23:15
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