全身くまなく筋肉痛だけど、首は動くし歩けます。
今日はお出かけの予定。秋晴れです。うれしいな。
昨日、福助のお友達が3人遊びにきました。
一人は福助がモデルケースにして口調までそっくり真似ている、こうくん(仮名)。
もう一人はサッカー部仲間の翔くん(仮名)。
そして、うちに来るなり立体パズルを三種類さくさくっと神業のような早さで組み立ててニヒルに笑った、理数系に強そうな正くん(仮名)。
この三人が、動物カードを使って、絵合わせ型の神経衰弱をやり始めました。
一番始めにひくのは正くん、二番が翔、そして福助、こうくんの順番です。
正くん、ニヒルに笑いながらじっくり記憶するスタイル。地味だがいい仕事をするディフェンダーの翔は、ひたすら寡黙ににらみつけるいつものスタイル。動物の名前もよく知っていておどけるこうくん。福助はこうくんに煽られて真似しますが、こうくんが記憶術として使っているのに対し、ただ楽しくて自分でギャグめいたことをいって笑い転げる状態。
正くんはどうしてもジャングルの開拓者を余儀なくされ、こぼれタマは翔も追いかけるのですがうまくいかず、獲物をとりに行く気まんまんだが空まわりする福助、彼らのこねし天下餅を座りしままに食うはこうくんなのでした。そんな状態が続いて、正くんも翔もぼちぼち取り始めると、圧倒的に負けている福助が中盤で泣きそうになります。
おなじみのたぬき、なぜお前は同じ所ばかりひくのだと思いながら見ていますと、あああ、それは出た! たぬきはここ。と、こうくんが指をさしました。
正君は、いやそこじゃないな。と、ニヒルに言い放ちます。
迷う福助、そのとき翔が
「福ちゃん、ここだよ、ここ!」
と、怒ったような口調で、こうくんの隣のカードを指さしました。
滅多に口をきかない翔が。
福助は、こうくんと翔の顔をじーっと見て、翔のカードを選びました。同じチームメイトとして、福助はバックスの翔にいつも絶対的な信頼をおいています。……やっとたぬきゲット。
小躍りして喜ぶ福助、これを機にピッチが上がっていきます。翔は一度だけニコっとして、再び淡々とゲームに戻りました。
結果、一位はこうくん、二位は正君、三位が福助で、一組差で翔が四位になりました。
やったー、俺三位〜。と、翔への大恩を忘れてはしゃぐ福助の横で、恩をきせるでもなく言い訳もせず、相変わらずのポーカーフェイスの翔を、私はただじっと見ていました。
なんだか私は一気に、翔のファンになってしまったよ。
不器用で、優しくて。
高倉健タイプの幼稚園児って、六歳女子にはその渋さがなかなかわからないと思うけどね。42歳女子には、よーくわかる。
負けることを腹の中におさめられる器量、みたいなものを、翔は持っているのです。
例えば福助が独走で得点したとき、その起点になる球を最初に相手から奪った翔は、U-6では目立ちません。ゴールパフォーマンスをして、みんなからもみくちゃにされる福助、でもそれは、翔がいてくれてこそなんだと、私は思うのです。多分、いつもそうやって助けてくれているから、翔はここぞという時、サッカーでなくても福助を救ってくれたんだと思います。
目には見えないその器量は、圧倒的に六才児の平均値を凌駕していると思いました。
文武両道、リーダータイプのこうくんも、サッカー部得点王の福助も、負けることが苦手です。これからどんどん負けを知り、少しずつケツの穴のちいささを広げる訓練をしていくのでしょう。……ゲイの話ではないですよ。
みんなみんな、いい男になりそうでうれしいよ。
さて、これから、生きていたらいい男になっていただろうなあと思う、福助そっくりの双子のお墓詣りです。
帰りに福助とP子と三人で、羽二重団子を食べてきまーす。
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