2006年10月28日

勘違いだったのかも

トレセンは小四から声がかかるらしい。
トレセンが何の略であるかは忘れた。ハリセンは痛い。マイセンは高い。感染は怖い。疥癬はかゆい。ではトレセンは?
ネットで得た超おぼろげ知識によれば、推薦枠のあるクラブに所属して資格を持ったコーチが推薦すると、チームで一人二人、選ばれる(らしい)。その子たちが各市区町村で集められて、今度は都道府県レベルに絞られ、さらにそこから選抜されて、選抜され続けて、日本代表に近づいていく(らしい)。
事実関係違っていたらだれか訂正お願いします。
すげぇ巨大な規模のイスとりゲームなんだなあと思う。
大半の子どもの「大きくなったらJリーガーになりたいです」という夢は、叶わずに終わるものなのね。
宝くじみたいなものだ。ま、それでも夢見なければ始まらないわけで。
都内にはJリーグの下部組織有り、技術を教えるコーチングスクールあり、クラブチームあり、公立学校のFCあり。福助には近隣でも選択肢が9こもある。
で、いろいろ見て回っているんですよ。
正直、飛び級だのトレセンだの格上だのうっとりする言葉をささやいてくれる有り難いところもあり、ちょっといい気にさせて頂いたりもしましたよ。でもね。
ワタクシ、まちがっとりました。
ははは、何がトレセンだ。
今日、某公立小学校のサッカーチームに見学に行き、勘違いを痛感した。
まずね、グラウンドが普段の三倍以上あるの。練習でヘディングもボコボコやるの。練習試合にはポジションもオフサイドもあるの。体育会系だからコーチの言うことも厳しいの。
U-6って、別のスポーツじゃーん! ぬるい。
で、福助、小二チームに入れてもらったものの、結局、まったく球にからめず。
トレセンなんて口にするだけでおこがましい。止められません、打てません。ただもう走って、へいへーいへいへーい言うばかりで、お前は与作か! 与作には誰も球回しません。俺が俺がのチームの中で、福助一人アウェイ状態。コードネーム<与作>。
楽しくサッカーするのはやっぱダメですかねぇ? 楽しむためにはやっぱり厳しさも重要、と。トレセンを何人も輩出している名監督のご意見を拝聴しながら、心の中で「ごめん、体育会系、おかんがついていけないかもっ!」と思っていた。

40分集中して、足を止めずにいいポジションどりを心がけて動けたのだから、球に絡めなかったことはたいしたことではないのかも。
と思ったり、けど球触らなきゃダメなんじゃないの? サッカーなんだし。チャンスは何回かあったのに!
と思ったり、つかドリブルもシュートも一本もない試合って、初めてだ……。
と思ったり。
もう、帰ろうよ、おかん楽しくないよ、寒いよ、きゅー。←なんの生物?

試合終了で、練習終了。
さあ、ぼかすかシュートが入る、ゆるゆるのU-6の別世界に戻ろう。
あ。明日は大会なのにひょっとして自信なくしたんじゃないかしら。と、にわかに心配になり、
「今日は体の大きさの差がありますから結果は気にしないこと。うちのチームは強いですから、今日の出来にくじけることはないですから。幼稚園児であれだけ走れれば、その積極性と意識と足は、充分評価できると思いますよ」
と、コーチにいわれたから得点出来なかったことは、あのね、あの、ちょっと聞いてる? へいへーい、与作、カマーン! って、なんか一人で上気している福助、人の言葉なんか聞いちゃいないし。
「いやー、楽しかったー!!  大きなグラウンドはいいね!  ちょっと後半足が止まったけど、いい動きだったでしょ。何度もオトリになってたし。ああよかったなあー。おもしろかったぁ!」
にっこり笑顔でスキップして帰りやがった。
誰も君をオトリだとは思っていなかった気がするし、そういうのをおかんの故郷ではオミソと呼んだ気もするのだが、ゲームで球に触れなくても、そうか、サッカー、そんなに好きなのか。

その気持を持続し続けられる、いいクラブがみつかるといいな。ゲームで活躍出来なくても、選抜なんかされなくても、サッカーが好きだ、サッカーは楽しいという気持がずーっと続くような。
ええーっと、もちろんいいんですよ、今日見学したところの技術は高度だし、すばらしいチームだ。ここに所属できれば大変光栄なことだ。しかし、できれば体育会系じゃないといいな。おかん、どうも苦手みたいだよ、本物の体育会系。福ちゃん目立たないし。きゅー。

2006年10月28日 21:12
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