二年前は、練習に参加出来ずに、見学を申し出ていました。周りの方にご迷惑になるのは、よくわかっていたからです。
園長先生の強い強い「全員参加なんです。大丈夫、任せてください!」の後押しがなければ、多分私は当日恥ずかしさのあまり欠席も辞さなかったかも知れません。
P子の特訓につぐ特訓で、やっとなんとか線の上を走れるようになっても、幼稚園での練習となれば、裸足で廊下を走り回っていたり、突然砂いじりしていたりしたなあ。
徒競走、先生は一体どんな魔法をかけたのか、やっと走って、そこから集団生活にうまく入って行き始め、去年の運動会は何の問題もなくとても楽しげで、そして今年は。
いくつかの見せ場ではしっかり見せ、満場の拍手をもらい、最後の選抜リレーではアンカーを勝利で飾り、ガッツポーズでゴールテープを切りました。
長い長い療育の日々の、これはきっとご褒美なんだなあと思いました。
目が合わないから、まずはいないないばあを繰り返し、とにかく私の声を覚えてほしいから毎日おいかけっこをやって、そこからストップすることを教え込んで、毎日のお買い物は指さす方向に注目させて指示を与え、クレーン現象からの脱却を目指し……。
雨の日には自転車で5分の幼稚園に、いろいろなものにひっかかるから40分かかっても、いっしょに雨音を楽しみしずくを見つめ続け、この子に寄り添って生きていくことは困難だがきっと面白いんだ、その中におもしろさがきっとあるはずだと自分に言い聞かせた。それでも参観日に一人ですみっこで脅え、歌も歌わない、踊らない、絵も描かない、書いても黒と緑と紫しか使わない、いきなり教室を飛び出して走り始める、……みんなと同じ事が出来ない姿に、こっそり途中退席して、泣きながら帰ったこともあったよなあ。
それでも、誰もあきらめませんでした。
先生方も、私も、毎日が闘いだったけれど。
園長先生と諸先生方の素晴らしい指導がなければ、福助は、本当にこんな風に幼稚園生活を楽しめなかったんだと思います。
そして今日、ゴールに向かって必死で駆けてくる福助を声を限りに応援しながら、この光景を私は一生忘れないと思いました。
「走れ! 福助」
と叫びながら、もう走れといわれなくても自分から走る、それも誰よりも早くぐんぐん走る、そんな子に成長してくれたことが、とてもとても嬉しかったです。
このゴールは、これから幾度となく、彼をきっと支えてくれると思います。
そして、私をも支えてくれると思います。
福助の療育はこれからも続くけれど、また何年後かにこんなご褒美が待っているかも知れないと期待して、頑張りましょう。これが人生最高のプライズかもしれなくても、それはそれとして。
とっても楽しい運動会で良かったですね。
福助くんのガッツポーズが目に浮かぶようです。
みんな成長するんですね!
うちの3歳半の息子はここ1週間前からうんちがでると「でた!」と私に向かって叫んでくれるようになりました。奇跡です。
素敵な奇跡、おめでとーっ!!
Posted by: ゆう子 : 2006年10月11日 19:13HOME |
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