「寄付金使い込み」の誤解に対する説明

漫画家の鈴木みそさん、「全額寄付」と約束して売った本の原稿料を使い込む。印税は6週間で500万円超え

というまとめが出来て、ひどいいい方をしている人たちがたくさんいます。こういうのはスルーするのが基本ですが、一部誤解があるようなのでちょっと説明します。

「寄付すると言って集めたお金」を使い込んだ、と思っている人がいるようですが、それは事実ではありません。
第一話はコミックリュウという雑誌に載り、その売上の一部が鈴木みその原稿料になり、これは全額寄付にまわりました。
41万7千円と書いてましたが、記憶違いで、正確には40万8000円でした。
雑誌のこの号を買った人は一部寄付をしたことになります。

続く2話から最終話までは、雑誌ではなくウェブ上で発表された漫画です。
誰もがタダで読むことのできるもので、お金を出して読んだ読者はいません。原稿料は徳間書店のコミックリュウ編集部が出しています。
生活費として使ってしまったお金は、「読者から集めた寄付金」ではありません。「編集部から原稿料として支払われた、労働に対する対価」です。
「寄付をします」と言って集めたお金を、生活に困って個人的に流用していたら、それはカスだのクズだの呼ばれてもしかたありませんが、自分の稼いだお金を「寄付する」と約束したけれども、できなかった。ということはそれほど責められるものですか。

もちろん第一話で描いた「原稿料全額寄付」という趣旨に賛同して、単行本を買ってくれた人も多数いると思います。その人達の信頼を裏切ってしまったことは大変申し訳無いことです。後から支払うからいいだろうというものではないことはわかっております。
もう一度頭を下げます。大変申し訳ありませんでした。

(単行本を買ってくれた人、ならびコミックリュウ誌の読者に対して謝っております。ウェブ上で憤っている人はそのいずれかだろうと思います。
どちらでもなく怒っていた人がいたとしたら、その正義感を東北復興のためのボランティアなど社会貢献に活かしていただけたらと思います)