2011年06月28日

毒蛇は急がない

静岡に急ぐ高速道路の社内で、ことわざについて家族みんなで話していたら、
「毒蛇は急がない」
と、小僧が言った。
そんなことわざは50年近く生きてきて聞いたこともないし、使ったこともない。とケラケラ笑ったものの、どうも心にひっかかる。言葉が、強い力を放っているのだ。
やけに引っかかったのは相方も同じとみえて、早速助手席で検索をかける。
「・・・あら。存在しています」
毒蛇は強いので、泰然自若として決して急いだりはしないという、タイの諺だという。開高健が持ち込んでいる。ちなみに毒ヘビではなく、毒ジャらしい。どうでもいいが、なんとかじゃ、というのは静岡県下田地方の語尾の方言で、「〜だろう」という強い肯定的な推測を意味する。姪の結婚式に向かう道でそんな言葉に出会うのも、何かのご縁かもしれない。・・・いや、関係ないじゃ。
タイではどんな位置づけなのか、明日タイ語学校のイケメン先生に聞いてこよう。

腹にしっかり毒を仕込んで、急がない生き方をする。
ちょっとカッコイイじゃ。
でも、私はセカセカ、セカセカ、走る生き方なんだよなあ。毒は適度に希釈して、こういう所で吐いているので貯まらないし。腹に一物、みたいなことがないのは生きて生きやすくていいわ。邪魔なのはお肉ぐらいよ。小物感満載だけど、まあそれはそれで仕方ないわね。

2011年06月28日 08:49