2009年04月26日

酒は飲んでも飲まれるな

今は一滴もお酒を飲まず、チョコレートはどこの何がうまいかを語らせると一家言あるようになった相方ですが、当時の武勇伝はそりゃあすさまじいものでした。
赤いビキニのパンツに履き替えている相方を見て、娘が「ああ、お父さん、今日宴会なのね」と言ったぐらいで……。裸で何が悪い。
まず、その日には帰ってこない。
めがねを割った、なくした、靴がなぜか枯れ草でいっぱい、体中にちんこの絵を書かれて耳なし芳一状態、勢いあまって便器を壊した、トイレ間に合わずうんこ炸裂……そんなのが、「普通」でした。
飲み会に行く、というときには、決して大げさでなく今生の別れを覚悟するほどで、「今オレはどこにいるんだろう」という電話があったらそれは東京の最果てであったり、真冬の朝、いつまでも戻ってこないので心配のあまり外に出てみたら、玄関先に小銭が撒き散らしてあり、血がべったりついており、「狩られたかっ!」とぞっとしたり(結局、車の中にうずくまっていて凍死は逃れた模様)、相方をよく知る友達は、「みそくんはいつか酒で命を落とすよね」といっていたほどでした。

そういう相方に対して禁酒を強く勧めなかったのは、私にもお酒にまつわる武勇伝があるからで、若い頃はキス魔だわ脱ぎ魔だわ、若くてスレンダーなカラダでなければ通報されちゃうような悪いお酒で。
アル中気味の父親持ってますからね、そんなの、ゆるゆるで当然ですよ。暴れなきゃ、いいお酒だ。
長じて太って脱がなくなったかわりに、たいてい底抜けに上機嫌になって、そのあと前後不覚になるわけですが、道路で寝こけるのはデフォルトで、だから真冬の飲み会には警戒が必要でした。

そんな親に育てられている子どもたちですから、つよぽん全裸ニュースを病院のテレビで見たときにも、
「やるねぇ!」
というのが娘ちゃんの第一声でした。私も大笑いしてしまいました。
スマップはもうそんなに身近なアイドルではなくなっていましたが、スマッパは素敵!と、つよぽんが「はとこ」の位置から「友達」の位置にランクアップしました。
だからその後の過剰反応に、最初はびっくりして、やがて怖くなって……。
お酒の上でのことなら、中川さんの失態のほうが世界配信された分、問題で、それでも大臣辞任だけで、別に謹慎もせずに仕事を続けているわけだから、まあ少しの間、肝臓とご自身を休めたら、それで普通に復帰していいんじゃないかと思うんですけどね。人を傷つけたとか、実は違法薬物と重複服用していたとか、そういうわけでもないんだし。
しょーがねーなあ、若気の至りだな。誰にでも酒の上の失敗はあるもんだ、みたいなことを言ってたら、鳩山さんだってオトコを上げていただろうにな。神経質にミスを責める機運が当然のことになってしまうのが、どうも怖い。

でも、きっとこの事件を機に、みんなの意識として、「お酒は怖いもの」、「ちょっとでもミスしたらフルボッコ可」になっちゃうんでしょうね。
息苦しい。
でも、お酒飲んで憂さ晴らしは怖いので、やっぱりちょっと自粛しちゃう自分がいるわ。


2009年04月26日 13:23