2009年03月02日

使える資格

美人編集者と一緒にランチ寿司を食べながら、不況を嘆く。
ライターは手に職だとばっかり思ってきたので、互いに認識の甘さをとことん嘆く。
不況に強い資格は、医歯薬学系だとPTAで仕入れた知識をご披露し、しかしわれわれは全く関係ないところにいることをひどく嘆く。
あまつさえ、40過ぎて使える資格をもたない私たちに未来はあるのかと、大いに嘆く。
「資格!」と書かれたパンフレット群を前にして、途方にくれる。美人編集者には悟られまいと努力したが、大半の資格の、意味も内容もわからない自分をこっそり嘆く。

早速、美人編集者は医療事務の案内を取り寄せてみたと言う。
そのとき、私の手元には社会福祉士の資料があった。

……仕事は速いんだ。私たち。

私にとって、文部省認定書道一級が、過去問を見る限り、おそらく最もとりやすい資格なはずなんだが、実技は何とかなりそうでも理論がついていかない。知らないうちに、準一級ってのができてやがるし。
着付けは適当なら着られるし着物の知識だけは祖母に叩き込まれているので、着付け師の資格をとりに行くことは出来るかもしれないが、年に何回他人様に着物を着せる機会があるだろう。京都の太秦撮影所に常勤でもしない限り、それで食っていけるはずがない。
英検や漢検はDSで遊ぶ限り面白そうだが、とれてもいいところ2級が限界で、今さら何の役にも立たないだろう。
自動車の二種免許、大型免許はあるかとも思うのだが、免許を取りに行くときに乗っていく私の乗用車はぼこぼこに傷だらけであって、あれを見る限り、免許をくれるとは思えない。
中型自動二輪は、何の役にも立たない。趣味と実益を兼ねてバイク便を……と思っても、この方向音痴はいかんともしがたいのだ。
この際、縁あってせっかく学んだ発達障害関係のお勉強、眠らせずに資格に変えてやるぜ!と張り切ってはみたのだが、炊飯器のスイッチを入れ忘れ、車の鍵が見つからない、こんな私に、可能性があるのだろうか。

ああ、使える資格って、何だろう。
母・ヨシコの資格好きを笑っていたが、死蔵している資格も数々あれど、なんだかんだいって70近くなっても経済的に自立している母・ヨシコはえらいのかもしれない。

2009年03月02日 00:11