2007年07月02日

はにかみ王女

少年団には、ゆみちゃん(仮名)がいる。
小学三年生にして、女子チームのエースストライカーでもある、美貌のサッカー戦士だ。
実にかっこいい。見ている人の心をわしづかみにする華麗なドリブル運び、ボールは一気にゴールに突き刺さって、なんというか、神々しいぐらい素敵なの。
ガッツポーズをするでもなく、はにかんで笑う姿がまた。

チームメイトの娘も、ついでに私も、彼女の大ファン。たまたま小僧の一年生チームと練習試合することになり、5対4のシュート戦、ゆみちゃん5点に対し、小僧は2点1アシスト。普段は試合中温厚な小僧、追う一点のロスタイムにゴール前に走りこみ、サイドから上がってきた子の名前を呼ぶ。自分に向けた絶好のセンタリングを、別の子がわざわざ入り込んでミスキック、それに対して初めて怒鳴った。
「今のは俺のボールだろっ! その位置からゴールできない。考えろよ!」
初めて見る、そんな怖い福助。
いや、女子に負けたことで、腹を立てていたのかなと思っていた。

翌日の少年団では、全然違うエリアで練習していたはずなのに、小僧はなぜかP子の練習をよく知っていた。ゆみちゃんの活躍も、ちゃんと知っていて、P子と語り合っている。なぜだ?

練習後、トレーニングシューズを買いに行った吉祥寺で、ばったりゆみちゃん一家に会う。
そこで福助がとった行動で全てがわかった。
もうお店中、ずーっとゆみちゃんにつきまとって、なんとか笑いを取ろうと必死で、私が止めるとあっちにいけとか黙ってろとか、過去に聞いたことのない男っぽい言葉で私を追い払う。そうでなくてもイカレ気味なのに、初恋で脳内バランスが狂ったのか、さらにおかしなハイテンションの小僧。やさしいゆみちゃんは、いつものようにはにかんで笑ってくれるので、ますます調子に乗り、履いていたサンダルを脱いでちょんまげにして見せるわ、謎の踊りを披露しだすわ……面白いけど、それ、ちょっと公共の場でやることじゃないから。というラインで攻め込み、ゆみちゃんのご両親を困惑させていた。
ゆみちゃんはサッカーをしていてもしていなくてもかわいらしくてかっこいいが、うちの小僧はサッカーしていないと本当に情けない。
もう、すみません、すみません。と、ゆみちゃんの元からひっぺがして連行する。

公園でアイスを食べながら、福ちゃん、ゆみちゃんのこと好きなんでしょう。と聞くと、嬉しそうに泥棒ひげみたいにクチ中チョコにして、前歯のない歯茎をにっ、と見せてうなづく。
「そうかー、おかあさんもゆみちゃん大好き。でも、ゆみちゃんより、福ちゃんが好きかな。そうだ、福ちゃんは、おかあさんとゆみちゃんと、どっちが好き?」
と絶対の自信を持って問う。これは男児を持つ母親の特権である。「そりゃあ決まってるよ」と言う福助。
「ゆみちゃん。あたりまえでしょ」
ガーン!! はにかみプリンセスに、このもちもち母さんの魅力が負けるとは……。

今朝も朝食のとき、p子とゆみちゃんの話で盛り上がっていた。突然、我が家に巻き起こったはにかみプリンセス旋風は、いつぐらいまで続くのか。

2007年07月02日 09:21
コメント

ち、ちかごろのお子さんは〜〜。
杞憂がはやくも現実に。

ちぇぇっーーー、オヤジ、おーい、もういっぱい!!
おくさん、のみすぎって・・・・あ、痛ててて。
乱暴はいけませんよ、わかりましたよ、
もう、困るナー。

Posted by: トロ〜ロ : 2007年07月03日 03:11
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