5月5日
恒例となりつつあった早朝、P子宛のお友達からのお誘い電話……はなく、ああ日本全国津々浦々、子どもの日。今日はどの子どもも家族にかまってもらうのねと思うが、うちは相方も私も仕事で身動きがとれなくて、こういう日にこそかけてこんかい! とちらっと思う。
公園で遊べ。と、子ども達を所払い。大盤振る舞いで、一人150円の自販機缶ジュース代を渡したのだが、わざわざスーパーに出向いて、98円のを買ってシェアし、あとは貯金するという。
うう、なんか不憫。鯉のぼり出すのも忘れたし。せめて晩ご飯後に大好きなものを一品つけてあげよう。と、夕飯の支度を終えてから福助だけ連れて、特別、柏餅を買いに近所のスーパーへ。なんでもいいよ、好きなモノをひとつ、買ってあげるよ。桃の節句にはP子にも買ってあげたんだ、今日は、端午の節句だからね。(昭和っぽいなあ)。
「ん〜じゃ、ぼく、餃子」……と、お総菜コーナーに走っていった福助。くぉらっ。ダイニングキッチンにはたっぷりおかずが並んでいたでしょうがぁっ!
ところでこの日、菖蒲湯の菖蒲が売り切れていたので代わりにニラを買ってきたら餃子になったような気分だった、という友達の日記を読んで笑う。とりあえず我が家は前日から菖蒲を確保していたが、小僧、サッカーの南米リーグか何かの試合を見ていて、入らずにそのまま寝た。どちらが邪気払いになったかと言えば、それはもう絶対にニラ風呂に入った方なわけで、イベントに対して真摯でいられない母を許して。まあいいか、餃子、食べてるし。邪気払いにはなってるだろう。健やかに育てよ。
5月6日
早朝、仕事を終えて、なんかとっても幸福な気分で眠ったら、その直後、ガメラが攻めてきたのかと言うほどの振動で目覚めた。(正確には四時間後、でした)。
いよいよご近所の工事が始まったのだが、……ああ、しょうがないなと思う。子どものモーニングコールには怒髪天突きなのに、なぜにこんなに寛大かと言えば、ここの家主が一週間前にパンセ一箱を持ってご挨拶に来ているのだ。
パンセというのは、この辺りで知らない人はいない地元の有名菓子である。しかし私たちはまだ食べたことがなかったから、それはそれは嬉しく一家で毎食後のお楽しみにして、頂いたのだった。
うまい。と思ったのは、パンセではなく、その頃合い。
ちょうど食べ終わった頃を見計らったかのように、工事開始である。パンセが工事と同時に届けられていたら、早朝の騒音には敏感な私たち、受け取らないかも知れない。あるいは前日だったりすれば、まだ食べてもいなくて、ごあいさつこそあっても、なんだよもう!と怒ったりしたかもしれない。まだ途中でも、なんとなくそれ以降のパンセを美味しくは頂けなかったかも。しかし、ぜーんぶきれいさっぱり、食べ尽くした後、二三日して始まっちゃうと、「まあ、食べちゃったんだし……」と寛大な気持ちになってしまうのね。
菓子折、というのは、正しい日本の文化であるなあ。菓子折で頭を下げる、というのがもう、記号。コレを受け取ったら甘受、みたいな。そこに、老獪なタイミングという心理戦でこられたら、もう、私のような若造はイチコロさ。
その直後、またやっぱりモーニングコールが鳴り、まったく小学生はしょうがないなあと思う。娘が慌てて出ていたが、小学生、パンセで命拾いをしたなと、苦笑。もし電話が先だったら、かあちゃんきっと怒鳴っていた。年寄りには感謝して生きてゆけよ、小学生め。
さて、この日の動き。
Tシャツラブサミット(というTシャツブランドの若手デザイナーによる毎年恒例のイベント)→科学技術館(中で遊ぶも、子ども達いまいち興味薄。お昼ご飯はカップヌードル!!)→後楽園ラク〜ア三周年記念無料イベント・ポカスカジャンライブ(娘、大興奮)→スターバックス(諸々説得のためにアイスクリーム)→ラク〜アのお店(誘惑が、誘惑が)→後楽園おもちゃ王国(最後までいた。福助、ずーっと同じ遊びだった)→アジアン食堂(駅ビルの一度行ってみたかった個室レストランで大盤振る舞い)→帰宅。
無類の温泉好きの息子が後楽園にある風呂の存在に気づいてしまい、「お風呂に入りたい、のんちんも終わったらお風呂にはいるってゆってた。手ぬぐい持ってるし」とダダをこねたが、小学生にならないとダメなんだよと説得する。外出には必ず手ぬぐいを持参、そこいらのおねえちゃんより、公衆浴場のルールを熟知、厳守する渋いガキでも、君はまだ幼稚園児だからね。
それにしても。
財布を忘れてラブサミで可愛いTシャツを見るだけで何も買えないという禁欲アクシデントに見舞われ、その反動で、途中のATMでおろして以降、値段見ずに買ったり食ったり飲んだり。これで風呂にまで入っていたら、なんだか小旅行だったわ。ああ、子ども孝行って大変。
5月7日
この日を待っていたわ。黄金のデイズが終わる日を。明日から学校だ〜。
本日は「ゆず展」最終日。マンガ家・須藤真澄さんのファンである私としては、絶対に行かねば。と、思っていたのだった。
折しも日曜日。朝、礼拝に行ってゆずのご冥福を祈り、出向くという段取りはどうだろう。好都合なことに、浅草橋には私が心底惚れ込んだ牧師夫妻がいるし。と、ほくほくしていたのだが、今朝、娘の友達からのモーニングコールはなく、目覚めたら一時だった。
……娘の説得、効を奏したのね。最終日にして、やっと。
さて、慌てて会場に行くと、そこは長蛇の列。最終日はプレゼントがあるから、その抽選会に並んでいるのかと思ったら、「展示を見るために」並んでいるのだった。
一時間待ち、と言われ、雨も降ってることだし、正直帰ろうかと思う。察知したP子(ゆずファン)が「おおお、おかあさん。ディズニーランドのアトラクションだと思えば何でもないわ。それに一時間と言って、ほら、本当に一時間待つことはなかったでしょ」と勇気の出る言葉と事情通な言葉で私を誘惑したものだから、勘違いした福助が「ゆずてん、ゆずてん」と、妄想をもくもくふくらませて元気いっぱい、いやむしろ無駄な気合いまで入れて、(どんな妄想なの?)待つことになってしまった。
でも実際、待ってみる価値、あったわ〜。福助はゆずの顔出し看板に夢中で、何枚も携帯で撮らされ、P子は「すごい、作家ってすごい」と、なんだか微妙に違うところで、うっとり浸っていた。そしてご記帳してから、ちょろっと目を離した隙に子ども達が書いていた言葉をチェックすると、
「ここのえがぜんぶほしい」P子
「ねこわかわいい」福助
……おまいら、それでも、私の子かっ!! いえいえ、気の利いたことがさくっと書けないのは血なんです、私のもひどいもんで、もー、ますびさん、すみません。
名乗るやいなや、初対面の須藤さんにぐわばっとハグされ、なんかその夢のような感触にまだ酔いしれています。いやー、なんか、かっちょいい人だった。
こういう役得があるので、嫁稼業はやめられない。相方にちょっと感謝。こんな時ばっかり。
とにもかくにも、慈愛が水色のエプロン着て歩いているようなゆずママと、そのママに愛された美猫、ゆずにいっぱい逢えて、うれしかった。ゆずの遺影は、私が飼っていたチビ(白黒)と張るほどの美形ちゃんであった。恋人との別離に伴い、チビの親権を放棄したため、私はチビの最期を知らない。こんなに愛されたゆずがいて、一方でチビのような猫がいて。ううう、チビ、ごめんよ。
その後、あまりに近所すぎるので素通りできないよなあと言いつつ、夕方、教会にちらっと顔を出す。牧師先生にこのゴールデンウィーク、どこに行ったの?と聞かれたP子、
「ええーっと、特に……。福助と、公園に行ったかなあ」
と答えているのが、大ショックだった。
菓子折りの底に「黄金色の饅頭」が入っていたら教祖も名の知れた一流の漫画絵師の証なんじゃがのう。。。。。
「あのセンセーのご近所で騒音工事するんなら、これくらい包まなきゃ訴えられる」ってなもんでのう。
>98円のを買ってシェアし、あとは貯金する
まさに必要は発明の母!
親の財布を当てにしない立派に自立した青少年に育つのさ、
きっと!
どんまいーん!
U子さん、来てくれて本当にありがとうございました。
最終日はものすごい混雑で、やっとお会いできたっちゅーのに、ろくすっぽお話できなかったのが心のこりです。ハグだけじゃぜんぜん足りないわ。次は音階つきのお話を、ぜひ!
福助くん、観光地看板気に入ってくれてありがとう!
P子ちゃん、「ここにあるものぜんぶほしい!」は、おばちゃんもいいものを見るたびに思います。それはね、煩悩と言ってね、死ぬまでなくならないんだよ。
トロ〜ロさん
それは一流絵師というよりは一流クレーマー……(笑
ますびさん
コメントしにくいここにコメントを、ありがとうございます。
次回、音階つき対話を楽しみにしています。
この下にコメントするのは大変勇気がいりましたが、書かせていただきます。
ゆずてん最終日行ってこられたのですね。私は初日に行きました。
混んで待つの「なんともないわ」と言ってくれるP子ちゃん偉いです。(うちの娘たちは途中でギブしそうです)
ああ、ますび先生とU子さんのハグ場面をこの目で見たかった。音階付きの対談後にはまた報告を楽しみにしております。 かしこ。
Posted by: たかぽん : 2006年05月09日 17:00| HOME |
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