吉祥寺の西園のグラウンド横で懸垂していたら、雰囲気のあるおっさんが目の前の台に座った。
チェックの帽子の横からはみ出た白いもみあげ。かなり立派なもみあげで、鼻の下には白いひげが蓄えられている。眉の下はおそらく70近いであろう歳には似つかわしくない鋭い眼光。がっしりとした肩が、擦り切れたチェック柄のジャケットの上からでもわかる。
まるで漫画から出てきたような雰囲気で、丹下だんぺい! とオレは瞬間思った。
「兄さん、軽快だね」
ゆっくりと懸垂していたオレをみて話しかけてきた。おお? なんだろう。
「若い頃に体を動かしておくのはいいよ。もう歳とると動かなくなっちゃうから」
はあ。
「この辺にさ、でっかいこういうやつ来ない?」
こういうやつって言われてもなにがなんだかわからない。「なんすか?」
「いや、輪島っていうでかい犬つれた…」
「ああ、輪島さん見ますよ。2回見かけたかな」元世界チャンプの輪島功一のことだろう。やっぱりボクシング関係者だったのか! 丹下段平はビンゴじゃん! 自分の観察眼に一瞬ほれぼれした。
「何時くらいに来るの?いつも」
「いや、2回しか見てないですけど、どちらも11時過ぎてましたから」と時計をみるとまだ10時ちょっと過ぎたところ。
「ああそう、じゃあ待ってたら来るかもしれんね」
「いやたまたま見かけた時間ですからわからないですよ?」
「うん、ありがとう。いや古い友人でね。そうですか。たまたま近くに来たんで。この辺にいるって聞いたものでね。いやありがと」
古い友人なら、近くにあるジムまで顔を出せばいいのに、わざわざ公園で待つというのも不思議な話である。段平は輪島さんとどんな関係だったのか。やっぱりボクシング関係者なんだろうか。もうすでに現役の関係者ではないだろうなあ、トレーナーを引退したとしてもかなり昔の話だろう。そんなことを思いながらそこを後にした。
それだけの話なんだが、なんとなく後日談があるような気がしたので、アップしておきます。
コメント (2)
「一日に500円やるから俺と拳闘やらねぇか?」と誘いにきたんじゃないっすかね。
投稿者: まんもす西 | 2008年02月22日 03:11
日時: 2008年02月22日 03:11
やっぱり借金とか、銭の無心あたりかなぁ・・・
と、ミもフタも無いカキコを。
投稿者: トロ〜ロ | 2008年02月23日 02:46
日時: 2008年02月23日 02:46