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小学3年の娘の反抗

日曜日、嫁といっしょに青山を歩いていた娘が、なんとタレント事務所のスカウトにつかまったそうだ。
嫁はてっきり息子だと思い(失礼)話をしたら、娘だったので相当驚いたらしい(失礼)
ちょうどかわいい帽子をかぶってて、短いスカートはいてたからね。と嫁(失礼千万)
我が娘は足が長くスタイルはいいのだ(俺も失礼)

「おとーさん」と普段と違うイントネーションで話し掛けてくる娘。
かつてほとんどしたことがない「おねだり声」である。
「おまえあれだろ、よく平日の夕方見てるテレビ…てんてれだっけ?」と俺。
「そうそう天才てれびくんワイド」
「あれに出てる子役みたいになりたいんだろー?」
「うん。そうそう、よくわかるね」目がぱっと輝いた。
「わからいでか。お父さんはあれが一番嫌いなんだよ」
「ええー?」
教祖はあの、小芝居するこまっしゃくれたガキどもが一番嫌いなんである。妙にはきはきしゃべりやがって。あんな演歌がうまそうなガキになってもらいたくない。
「嫌いだからだめ」
「えええー!」演劇のりで不満そうな娘。気分はすっかりNHKに出てる子役で、俺は司会進行役のゴルゴ(炎の方)なんだろう。
「芸能界なんてまっとうな人間の行くところじゃねえんだよ」と俺。
漫画家がまっとうな職業とは露ほども思っていないが、基本的に漫画家になりたいだの、タレントになりたいだの抜かしたら反対することに決めていた。
ああいうものは、なりたくてなりたくて、誰が反対しようがなってしまうものであり、親が反対したくらいであきらめてしまう程度のモチベーションではやっていけないのである。
それが自由業の厳しさであるので、まあ反対したといってもその程度なんである。
親が嫌いでも、なりたい職業になるのは本人の自由。
ただ本音でも子役は勘弁してほしいの心。親心子知らず。
だいたいタレント事務所のスカウトというものは、ちょっとでも目立ったところがあったら声をかけてみる、だめもとの商売であろう。
かけたほうはすぐに忘れさっていくが、声をかけられたほうは忘れない。いつまでもいつまでも「私はプロダクションにスカウトされた女なのよ」という心のメダルを持ちながら暮らしていくことになる。
うわ、おまえがスカウトされたのかよ。というレベルにまで声をかけていたりしましてね…、これがもう…、罪作りな商売なんである。

頭ごなしに断られた娘は、ぐすぐす泣くかなと思ったが、にこにこしている。その程度か。
天下一品ラーメンを食い終わり、帰ってくると、何かがおかしい。
話し掛けても返事をしないのだ。
「おーい」
「……」
「おい」
「ノーコメントです」
「なんだそれ(笑)」
「ノーコメント」
精一杯の抵抗らしい。
「ほー。でも泣くほどやりたいわけでもないんだろ?」
「だってさ、おかあさんが言ってた。泣かないで笑ってたほうがうまくいくって」
「それでノーコメント攻撃なのか」
「うんそう」
風呂から上がるとすっかり上機嫌になっていて、ノーコメントも忘れたのか、いつものようにハイタッチをしてお休みの挨拶にきた。
「もう終わったのか?」
「うん」
なんだかわからないが、今日のところは終わったらしい。今後の展開がとても楽しみなお父さんなんである。

コメント (2)

まっきー:

最近まで、そのテの業界にいました。スカウトじゃないですが。。。

最近はお子様世代の芸能事情がすごいですからね。スター出さないとどんどん淘汰されるし。
場所によってはちょっと過激だったりするんで、
親御さんの判断は重要ですね。

初めまして。いつも楽しく読ませていただいています。
私学習塾をしておるのですが、小学生女子というのは芸能人へのあこがれがもっとも強い時期ですね。
日頃生徒達の発言にはヒヤヒヤさせられております。

僕も娘さんの今後の展開楽しみです(笑)

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2005年09月25日 02:16に投稿されたエントリーのページです。

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